『ほら、魔女の事なんか調べてないで魂集めしなよ。あと10個なんだろ?』
「うるさいっ……」
苦悶の表情を浮かべ、低く唸る。
正紀とリュカが顔を見合わせる。
それでもレンの話は止まらない。
『体たらくで、何にもできない。任せてられないよ』
「そんな事――」
『ほら、退いてよ。これからはオレが前に出るから』
「ふざけ……」
言い終わらない内に、廉が激しく咳き込み始めた。
正紀が彼の体を支え、呼び掛ける。
「廉!!お前どうしちゃったんだよ!?」
「……」
何も答えない。
廉は俯いたまま、動かなくなった。
「おい!!しっかりしろよ!!」



