「何すんだよー!」 「何すんだじゃねぇよ。一人だけ逃げるつもりかっ!」 「そうだよ!」 「うるせぇ!威張るな!お前も手伝え!!」 廉が不満そうに口を曲げる。 しかし彼は渋々としながらも、正紀の隣へ戻ってきた。 「いいか、俺が佐藤を引き付ける。その間に、お前は武器を取り上げるんだ」 「丸腰で?」 「武器捨てたのお前だろ」 「まぁ、そうだけど……」 「だったらごちゃごちゃ言うな。とっととやるぞ」