「ほら、早く殺っちゃえよ」 「……」 それでも廉は動かない。 正紀は怪訝そうな顔をする。 「廉?」 「……やっぱりムリ!!」 楓に背を向け、逃げ出そうとする廉のローブを正紀が掴む。 彼は半分怒ったように、廉の頭をひっぱたいた。 「お前……そんな事言ったら、佐藤はずっとこのままなんだぞ?」 「……分かってる」 「悪魔の魂を解放しなきゃ、アイツは飯も食わないでずっと徘徊してて……そのうち衰弱死するぞ?」 「分かってるって!!」 廉が叫ぶ。 彼は今にも泣きそうな顔で、正紀の方を振り返った。