「え、まじで?」


「何、榎本俺らの奴隷になりたいわけ?」



「…違っ、」



カッとなって顔をあげた私は、すぐさましまったと手を口元に当てる。



だがそんな行動はもはや無意味で。




「じゃあ、呼んでくれるんだよな?」



ズイッと迫ってきた男子達に、私も後退りをしようと思ったが、後ろは壁。もう逃げ道なんて無いんだ。




知恵美ちゃんを呼ぶなんて、そんなこと出来ないよ。


でも、私がこの男子達の言いなりになるのも嫌だ。



二者択一の選択に、私はもう頭が混乱していた。




そして、最終的に選んだ行動。




「葛原、呼び出してくれんの?」



制服のポケットから取り出した白の携帯に、男子達はニヤリと口端をあげる。




私は何も答えずに、その携帯をパカリと開いた。



待受には、この間撮った私と知恵美ちゃんのプリ画が写っている。