男子達の声が聞こえる。
「つかお前、誰に告白するつもりなの?」
「告白するもなにも、好きなヤツいないし」
「俺もー。いい加減な事考えるよな、三代も」
聞き慣れない名字が出てきたが、私は咄嗟に新の事だと分かった。
みしろって言うんだ…。
でもそれよりも、私は男子のその言葉に引っ掻かった。
もしかして…あの女子軍団はともかく、新の行動に対して不満に思ってる人もいるってこと?
そ、そうだよね!あんなヤツの言いなりにされて気分良い人なんていないよね!
なんだか同士を見つけたような感じで嬉しく思ったが、次の男子達の一言でガラガラその気持ちは崩れることとなった。
「でもさ、彼女は欲しいよなー」
………は?
つい口から間抜けな声が出そうになり、慌てて飲み込んだ。
「そうだなー。このまま彼女いないってのもアレだし、この機会に作っとこうかな?」
「適当に女作って、嫌なったらそのまま別れりゃいいしな」
「はは、ひでぇヤツ」
な…なにそれ…。
「お互い本当に好きってワケじゃないし、変に縋れることもないだろうしな」
「どうせなら可愛い女子にしようぜ」
さいっってい!!!
またふつふつと怒りが貯まってきた私。気づけば固く右拳を握っていた。

