シーンと静まった教室。 あたしは誰よりも先に声を出した。 「あたしはアンタなんかに惚れない」 あたしにとって一番は陸上だから。 あたしにとってダイスキはアイツだから。 小越幸晋はあたしの言葉に目を見開く。 「へぇ、俺振られるなんて初めてだわ。」 「それはそれはオメデトウゴザイマス。」 いつの間にか小越幸晋はあたしの目の前にいる。 「じゃ、初めてをくれたお礼に。」 「!?」 小越幸晋はあたしに 触れるだけのキスをしたー…。