「はいっ!幸晋君に質問っ!」
シュバッと手を挙げたのはクラス1の煩い…ゴホン元気な女子、
中川 海美
瞳がキラキラしているところを見ると、
次のターゲットは幸晋クンなんだな。
「彼女はいますか?」
「いないです。」
わお。
律儀に答えたよ、幸晋クン。
「じゃあ…」
「でも。」
海美は多分タイプを聞こうとしたのだろうけど幸晋クンに遮られていた。
「俺は華吹サンが気になるな」
途端に女子からは
キャーッ!!!!!!!!!!!!
黄色い悲鳴。
男子からは
ヒューッ!!!!!!!!!!!!
はやし立てる声
皆の視線はあたしと小越幸晋に向けられていた。
転校生、小越幸晋。
あたしの平穏な高校生活を返せ。
