「新垣、もう落ち着いたか?」
「うん…。迷惑掛けてごめんね…。」
控えめな七虹の声と共に、
小さな足音が徐々に、徐々に近づく。
と、それを合図に、竜が立ち上がり、去って行った。
「んじゃ、俺らは先下行ってるな。」
「七虹ぉ!!
用済んだら戻ってくるんだぞ。」
「あ…うん。」
ストンとさっき竜が居た場所に座ったのは、
七虹、張本人だった。
「祐大くん……大丈夫…?」
「ん。これくらい平気だって。」
笑ってそう言い、
また上体を起こそうと腕を付く、が。
「い゛っ……」
さっき勢い良くベッドに沈み込んだおかげで、余計に痛んだ。
「大丈夫??」
す、と伸びた七虹の手が、
俺をゆっくり起き上がらせる。
「悪い…手使わせて…」
痛くないようにと、ゆっくり丁寧に俺を扱う七虹が、ゆるゆると首を振った。
「………心配かけて、ゴメンな。」
「……んーん。謝らないで…?
祐大くんは悪くないよ。」
優しいげに笑う七虹。
思いのほか元気が合って、安心した。
のも、束の間……
「……でも……でも、
私が、もう少しちゃんとして………
あんな告白嘘だったって、気づけたら……」
「ッ…
七虹……そんなこと、言うな。」
「けど…。
そしたら、祐大くんだって、
こんな怪我しなくて済ん…『もうやめろ』
ポタポタと涙を零しながら、自分を責める七虹を
さすがに、見ていられなくて……
グイ、と七虹の後頭部を引き寄せた。
七虹の、驚いたような目が、
数センチもない距離にあった。

