彼は自分の腕時計を見ると「本当にすまない!いつかちゃんと謝罪をします。
今は先を急ぐので、それではっ」と足早に去って行った。

去った彼の後ろ姿を見て絶対頭いいとこの期に及んで考えていた浅井だが自分の役目を思い出しまた歩き出した。


しかし杉崎は見つからず。さっきぶつかった場所に戻って来るとさっきは気付かなかったが廊下に無造作に落ちている生徒手帳を見つけた。
拾って見るとさっきぶつかった男の人が写っていた。


「さっきの人やつだ。草川…何て読むんだろ?戦う?」


そこに名前が書いてあったがまさかの読めない。
草川戦と書いてあったが浅井は戦の方が何て読めばいいのか分からなかった。


「戦う、戦争なせん…いくさ?う〜ん…、まっいっかな。」


早々考えを止め生徒手帳をポケットに入れる。
すると携帯が鳴りだした。出ると折原で杉崎と笹木を見つけたとの事。
電話を切るとダッシュで3階へと走っていった。