「良かった…。本当に、良かった」 私の肩に、頭をのせる。 泣いてる…? 修太郎くんの頭を撫でた。 サラサラしていて、すごく気持ちがいい。 心配してくれたんだ…。 「瑠衣、また明日」 そう言って修太郎くんは家を出ていった。 「また、明日…」 一人になった家で呟く。 私の声は、家の静寂さに飲み込まれてしまった。 ――これが修太郎くんと会った最後の日でした。