「でも、俺は君のこと嫌いじゃないよ」 何を言い出すんだ、こいつ。 「ハッキリしてていいね。見てて面白いよ」 「面白い?バっカじゃないの」 「どうでしょうね。でもさ、知ってる?」 修太郎くんは、人差し指を立て、自分に向けた。 「重い病気で10歳まで生きられないって言われた俺と」 そして、その指を私に向けた。 「そんな俺を支えてくれた女の子がまた会えた」 こいつを支えた? 私が?いつ? 全然、覚えてない。