「瑠衣?」 顔が一気に熱くなる。 その声で名前を呼ばれると……やばい。 「あ、あの…久しぶり」 顔をあげてしまった。 人の目を見ないで話さないのは失礼だと昔から母に言われた。 なんでこんなときもいい子なんだ、私…! 「顔、赤っ」 修太郎くんは、ニシシと笑う。 「………」 「……瑠衣?どした」 修太郎くんに目を指でなぞられる。 私の涙が彼の手についていた。