私は何も言えなかった。 ただ、顔が赤くなる。 いけない、この空気に飲み込まれてしまう。 飲まれたらもう戻れない。 戻る関係なんてないけど、変わりたくなかった。 「瑠衣…」 「修太郎くん…?」 修太郎くんが近付いてくる。 ダメ、ダメ、ダメ。 「ダメーっ!」