「この家、出ていくわね。」 大丈夫、離婚はしないから。 落ち着くまで、少しの間別居かな。 そうつけたした母に、 何を言えばいいだろう。 まだ小学生の海(カイ)はひたすら泣き、 ものごころのついた中学生の空(ソラ)は、 母に詰め寄った。 「俺らを、俺や姉ちゃんやカイを置いていく気なのかよ!?」 そう怒鳴るソラに、謝ることしかしていなかった。 私は弟たちを止める事しかできなかった。