‐彼と彼女の恋物語‐




まじで殺られる!という危機感に刈られたため尋常じゃないスピードで仕事を切り上げてタクシーに飛び乗った。



後は今さっき彼女が見てきた悲惨な状況通り。殺されると思って必死に土下座をして謝り倒した訳だ。



「本ッッッ当にごめんなさい!」



がばりとケーキに顔面を突っ込むんじゃないかって程の勢いで頭を下げた山下あずさ。


それを彼が冷めた瞳で見つめているのが事態の結果である。



「……(そんな理由で…)」



彼女はあまりにも拍子抜けする事実に若干フリーズするも数回瞬きをすると静かに口を開いた。



「あの、私は大丈夫なのでもう気にしないでください」



心底申し訳無さげでさらには今から直ぐにでも土下座をしそうな雰囲気な山下あずさに牽制するように声を掛ければなにを思ったのか。



「ありがとうございますうう…こんなに優しい方がっぅう…」


また泣き出した。



山下あずさは見た目と異なりかなり感情的なようだ。