「あ。朝倉さん、プリクラ撮りません?」


ふと目に入ったプリクラの台。

朝倉さんを見ると、目を丸めてプリクラの台を見つめていた。


「プリクラ?」

「今日の記念に…。ダメですか?」


なんて普通に聞いてるけど、内心はすっごいドキドキ。

断られたらどうしよう。
いきなりプリクラなんか誘って、なれなれしいかな…。

でも、朝倉さんは笑顔を見せてくれた。


「いーよ」

「ホントですか!?」


やったぁ!
嬉しい!

私は朝倉さんの腕を引いて、プリクラの中に入って行った。





「やっぱり、今時の女子高生は、プリクラは日常茶飯事なんだろうな」


私がフレームを選んでいると、朝倉さんが呟いた。


「朝倉さんは、プリクラ撮ったことありいますか?」

「ん。まぁ、あるよ。最近も、1回撮ったかな」

「へぇー…」


まぁ大学生だし、撮る機会はいっぱいあるよね。


「あ、撮りますよ」


カウントが始まって、私はカメラに目を向ける。

…でも


「…朝倉さん?」


カメラがわかんないのか、きょろきょろしていた。