「なんでよ。柚稀ちゃんも見たんだから、見せてよー」
「ダメですってば!」
顔!顔近いんですって!!
てか、なんでこんなに積極的なの、朝倉さん!?
って、あれ…。
いつの間にか、奈波と麻友がいなくなってる…。
……まさか…!!
「…あれ?お友達、いなくなってるけど…」
「お、置いてかれたみたいですね~。あはは」
多分…2人きりにしてくれたのかな…。
なんて思っていると、奈波からメール。
[せっかくの2人きりにしてやったんだから、頑張れ~♪朝倉さん暇なら、遊びに誘ってみれば??]
もう…!
気をつかってくれたのは嬉しいけど…、やっぱ照れるって!!
…とりあえず、朝倉さんに言わないと。
「…あの、朝倉さん」
「ん?お友達からメールきた?」
「あぁ、はい…。その…」
「なんかあった?」
が、頑張れ自分!
いや、でも、もしかしたらこれからバイトかもしれない…。
…こんな時間にここにいるってことは、確実にバイト休みだよね。
―――せっかくのチャンスだもん。
勇気を出せ、柚稀!!
もう一度奈波のメールを見て、そして顔をあげて朝倉さんと向き合う。
…多分、顔真っ赤。
でも、言うんだ。
「暇なら…、よかったら、これから私とどこかに行きませんか?!」



