恥ずかしくて俯いていると、麻友が朝倉さんに近づいた。


「こんにちは。柚稀がいつもお世話になってます」

「ん。柚稀ちゃんの友達?」

「麻友と申します」

「へぇ。可愛い子の友達って、可愛いんだな」


…ストレートに言われると、照れる。

朝倉さんって、天然っていうか、なんていうか……。


「あたしは、奈波って言います!」

「麻友ちゃんに奈波ちゃん、ね。俺は――」

「朝倉さん、ですよね?」


朝倉さんが自己紹介する前に、奈波が言った。

朝倉さんは目を丸めて奈波を見る。


「いつも柚稀から聞いてますよ~!すごいかっこいい人がバイト先にいるって!」


ぎゃっ!!


「ちょ、奈波!」

「いーじゃん、ほんとにそう言ってたんだし」

「そういう事じゃなくて…っ!!」



……なんで本人に言っちゃうの!?

やばい、やばい!恥ずかしいって!!

顔…、上げらんない…。


俯きながら、私は朝倉さんの顔色をうかがった。