―――朝倉さんの事が好きだと気づいてどれくらい経っただろう。
その日から、私は女磨きを頑張った。
朝倉さんに釣り合うように。
隣に立ってもおかしくないように。
「…柚稀?」
「何、麻友」
「最近…、どうしたの?」
「なんか、大人っぽくなったよね~」
奈波の言葉に、おもわず反応してしまう。
「ほんと!?」
「うん。へたすると、高校生に見えないかも~!」
やった!
頑張ってる成果が出てるって事だよね!
すると、麻友が顔を覗き込んできた。
「…朝倉さんのため?」
「えっ…」
図星をつかれて、思わず赤くなってしまう。
…そんなに、わかりやすかったかな。
できるだけバレないようにしようって思ってたんだけど…。
…まさか、朝倉さんにもバレてたり!?
すると、麻友はため息をついて俯いた。



