「・・・・暑い!」

「ちょっと、夏!落ち着いて!?」
「無理だぁぁぁっ!」

「もーっ!」


この暑い中、
涼しい顔をして
目の前に座る涼子は
私の親友だ。


中学の頃から今まで
ずっと、ずーっと一緒。

私には唯一素を出せる
たった一人の親友なのだ。


「・・・・しかし、暑い。」

「うるさいわねー。暑い暑いって、夏もアイス買えばよかったのよ。」

「だ、だって!キャラメルのアイスがなかったんだもん!」

「たまには他のを食べてみれば?」
「わ、私は冒険はしないんだ!」


はい。実は私、
かなりの甘党で
その上、一度気に入った
おかし以外は絶対に
食べないのだ。

新作とかで美味しそうと
自分が判断したもの以外は
めったに冒険しない。

「・・・ガリガリくんうまいよ?」

「涼子はね。私には冷たすぎるのよ」

「だから暑さを感じなくて、いいんじゃないの?」

「キーンってなるのは嫌。」

「夏、そんなんだから、暑い暑いってすんのよ?頑固おやじ。」


「誰が頑固だよ。」

「おやじってとこは突っ込まないのね?」


私はどうせおやじさ。
涼子みたいにスタイルも
顔も頭も良くないもんね。