――♪~♪♪~~
定時のチャイムが鳴った。
いつものように給湯室でコーヒーを飲んでいた私は、小島さんとの約束のために、重い腰を上げ、資料室へと足を進める。
小島さんの話って…一体何なんだろう。
小島さんとは、そんなに親しいわけじゃない。
同期として飲みに行く事はあるけど、その飲み会で挨拶をするだけで他に何もないし。
本当に10分で終わるのかなぁ…と思いながら、私は資料室のドアを開けた。
カチャッ…
「…失礼します。」
中に入ると、もう小島さんは来ていた。
はや…。
『ちょっと遅かったね?』
「すみません、ちょっと、あったもんですから。」
『ふーん…。』
目を伏せてちょっと色っぽい仕種をする小島さん。
キメてるつもりなんだろうけど…全然キマっていない。

