今日はたまたま親父と同じ時間になった。




 一緒に家を出ると同時に大爆笑の親父。





「…なんだよ」

「何あの飯。ご愁傷さま」

「…ハラ減った…」

「昼飯も食っていかないと莉子が怒るぞ」




 いつもあんまり笑わない親父が大爆笑してるんだ。





 それくらい悲惨なこと。




「あんな嫁さんは嫌だな」

「きっちぃ~…」




 親父と信号で止まっていると後ろに見覚えのある姿。




 あ、杏里じゃん。




「杏里」

「ん…あ、琉~」

「はよ」

「おはよ~」




 相変わらず眠そうな顔をして、挨拶。




 俺の隣にいた親父にも丁寧に挨拶。