「その辺は俺も答えづらいから…本人に聞いて」
「わかった…」
島田はそういうと授業に頭を戻した。
杏里は何も知らないように寝ている。
先生はこのあたりを見ていないのか、注意をしない。
それとも気付いていて、成績だけ下げる気か。
どちらかだろう。
俺もまともに授業を聞くことはないけど…。
学校が終わって今日は杏里を家まで送った。
「じゃーな」
「うん、ありがと」
「ちゃんと戸締りしろよ?」
「わかってるって!」
「不安-…」
少しアパートの前で話してから家に帰った。
家に帰るとおじさんの娘がリビングで寛いでた。
「ただいま」
「あ、琉君! おかえりー♪」
扉を開けた瞬間、飛びついてきた。