1階から母さんの呼ぶ声が聞こえて、杏里を置いて部屋を出た。




 めんどくさいな…。





 リビングに行くと見覚えのあるすっごい派手な女が座ってた。




 チャラいな。




「あ、琉君!! 久しぶり~」

「…ん」



 名前…なんだっけなぁ…。





 タイミング良く、母さんがおじさんの娘の名前を呼んでくれた。



「音ちゃん、夕飯は食べた?」

「食べました~!」



 あ、そうだ…西野音(にしの おと)だ。



 暫くおじさんや親父たちの話を聞いていた。






 …杏里大丈夫だろうか……。




「俺、部屋行ってくる」

「え~、琉君もっと話そうよ~」

「…」



 おじさんも奥さんもいるし断わりづらくてもう一度ソファに座った。