「…怪我酷いね」
「…気にしないんだろ?」
「気にしないよ。これってだいぶ殴られた跡だよね…」
横腹の黒い痣を見ておじさんが言う。
やっぱり殴られた跡か…。
「あぁ…」
「結構前のみたい。足と腕の怪我も酷いな…」
おじさんが言うことを信じれば、今日怪我したものではなさそうだ。
跡が残ってしまってるんだ。
「うし…もう大丈夫かな」
服を元に戻してソファに寝かせる。
ちょうどその時に家のベルが鳴った。
「あ、来たね~」
「おじさん行ってあげて」
おじさんが玄関に行っている間に杏里を俺の部屋に運んだ。
いつ送ればいいだろうか…。

