「転校生来るって!!」



 クラスメイトの男が教室に飛び込んできて、俺の噂からそっちに話が変わった。





 ナイス、転校生。





 でもこんな時期に転校生とか…。





 もうすぐ新学期だぜ?




 そう思いながらも担任が丁度入ってきたからそっちに目を移した。




「知ってるやつもいると思うが、転校生を紹介する」



 もう1年近く見てる担任も疲れきっている。





 ずいぶんハゲた。




「入れ―」



 担任がそう言うと教室の扉が開いた。




 静かに入ってきた女。





「…黒田杏里です!」