「頑張れ」



 俺はそう言って杏里の頭を撫でてから家を出た。





 杏里を撫でた手がジンジンして熱を持ってる。




「あー…俺、ヤバいかも…」



 だいぶ暗くなってる夜道を歩いた。





 杏里からの電話を少し期待はしたが、かかってこなかった。





 代わりにメールが入ってきた。




『宣言したから出来るだけ電話も我慢する! 琉もゆっくり寝てね。おやすみ』




 なんだ、ケータイ使えるじゃん。





 そんなことを思いながらも眠りに着いた。





 俺が電話したくなったのを我慢して。