*琉side*



「じゃあな」



 家まで杏里を送った。



 荷物の整理も少し手伝った。




「…いつでも電話していいから」

「うん!」

「戸締りしろよ?」

「うん」

「ちゃんと夕飯も食えよ?」

「うんって(笑)」

「今日はちゃんと寝ろよ?」

「もー…分かってるよ」




 やっべぇ…心配で仕方ないんだけど。



 どうしようか。



「杏里…」

「ん?」

「…不安になったら電話して。絶対」

「うん…」



 眉を寄せて頷いた杏里。




「大丈夫だから」

「…琉、変だよ…どうしたの?」




 大丈夫って…俺が大丈夫じゃねぇ…。