「ここでいい?」

「どこでもいいよ~」



 ご飯が食べれるならどこでもいい。




 食事が毎食取れないのが普通だった私にとって、毎食何かを食べれるのはすごくありがたいことだった。




 今日の朝は食べてないけど…。




 ファミレスと言うところに連れて行ってもらった私は、見慣れないメニューで何を頼んでいいのか分からなかった。



「…杏里は何にする?」

「どれが…何?」


 店員さんを待たせているのに悪いなと思いながらもメニューとにらめっこ。



「…見たことねぇのばかり?」

「うん…」

「じゃあ俺と同じものをもう1つずつで」




 琉は店員さんにそう言う。



「あとはー…オレンジジュース1つ」

「かしこまりました」



 店員さんが行ってから琉は外を見ている。




「…ごめんね」

「何が?」