「ていうか、琉さ…ずいぶん変わったよね」

「ん?」



 今日は珍しく俺の部屋にいる杏。




 大好きなオレンジジュースを飲みながら言う。




「今日もそうだけど、前はずーっと面倒くさいが口癖で…」

「あぁ、最近使ってねぇな。そのセリフ」



 なんか杏の事に関わってくるとすべて俺のことに感じる。




 何も面倒くさいことがなくて、寧ろ手間がかかって欲しい。




 今日のは杏に関係ないんだけど。





「まぁ、いいことだよね。友達のために何かするって」

「杏のためにならのほうが領域増えるけど」




 杏の腕を引いて、膝の上に乗せた。




 杏は柔らかくて力を入れたら簡単に壊れてしまいそう。




「どうしたの、急に…」

「俺はいつも急だろ」

「そうだけど」



 後ろから抱きしめてる俺のほうを見ようと振り返る。




「杏--…髪振り回すな…」

「あ、ごめ(笑)」

「だいぶ伸びたな」

「短い方がいい?」

「なんでもいい」