「…あれ、浮気には入んの?」



 何だか納得のいかないような顔をする雪。




「何してたの?」

「何ってちょっと…」

「話せないんでしょ?」



 不思議に思った俺は教室の隅に雪を引っ張ってきた。



「何ー…」


 完全にテンションがた落ちの雪は口をとがらせてる。




「なぁ…本当は何してたんだよ…?」

「…バイト先の店長に買い物手伝ってもらってた」

「それ、話せばいいじゃん」




 なんで話さないんだよ。



 俺がそういうと少し頬を赤く染めた雪。



「何、きもちわりぃな」

「真弥さ…もうすぐ誕生日なんだよ」

「…は?」




 俺に耳打ちして来たのはまぁ、ありがちなこと。




 普通に店長に島田に渡すプレゼントを選んでもらってたって感じ。




「だけどな」

「ん?」


 話には続きがあって、まさかの店長からの告白らしい。