溺愛男子


「杏、そろそろ暑いし離れよう?」

「うん…じゃあ琉あっち向いてて?」



 たぶん今の私は顔がタコさん状態。



 琉は何も言わずに後ろを向いてくれた。



 頭は琉の事でいっぱい。



 そんな中、ずっと抱きしめられてたら顔も真っ赤になる。




「いつまで?」

「ずっと!」

「はぁ? んなの杏の顔見えねぇじゃん」

「見なくていいの~」




 そう言うと琉は後ろを向きながら、クスクスと笑う。




「もしかして恥ずかしがってる?」

「えッ!!??」

「あ、図星」

「ち、違うよ!!」




 私が全否定すると急にこっちを向いた琉。



「うわッ!」

「真っ赤じゃん」

「ッ!!////」



 琉はまた少し笑うと私に手を伸ばす。



 同時に引き寄せられていく体にまた顔が赤くなる。




「杏、可愛すぎだから」

「へ!?/// なななな、何言って…」