「うわぁあああ!!! 琉、ごめん!!」



 私に触れてる琉の手を払って起き上がった。




 琉は気まずそうに自分の手を見つめる。




 あ…払っちゃった。




「…琉、ごめん……」

「何を謝ってんの? 手?」

「うん…あと寝坊したのも」

「手は気にするなよ。俺が触ったのが悪い」



 キュッと拳を握った琉は「早く準備しろよ」と布団を私から取った。



 あきれ顔で怒ってた顔は笑顔。




 だけど、どこか切なげで……罪悪感が沸いてきた。




「…今、準備するね」

「おう」




 ソファに座った琉はまた私のほうをみて笑った。



「とりあえず寝癖すげぇぞ」

「え゛……」

「風呂入ってこれば? 別に時間なら気にしなくていいから」

「ありがと…」



 今日着て行く予定だった服を持ってお風呂に入った。