カーテンの隙間を覗くと丁度琉の家が見えるのだって意識してしまう。
ここに引っ越してきて時間は経つのに。
ベッドに入ってもいつもは3分で寝られる。
なのに今日は1時間、2時間。
「もー!!」
体制を変えてはイライラ。
やっと寝着いたのは12時過ぎ。
明日のために早く寝ようと思ったのにな。
気付いたら朝で、琉に肩を揺すられてた。
「杏…杏ッ…!」
「んー……」
合鍵を持ってる琉はあきれ顔で私を起こす。
「お前、堂々と遅刻すんじゃねぇーよ! マンションの前で待ってても出てこねぇし!!」
結構怒ってる琉。
あー…私、寝坊したんだ。
少しずつ起きてくる脳も焦りを覚える。