「ごめんね、琉…」
何を謝ってるんだよ?
杏は何も悪くねぇし。
「…杏」
そっと杏に近づいてみた。
俺もバカだよな、拒否られて傷つくのは目に見えてるのに。
予想通りのようにビクッと肩を震わせた杏は目線を逸らす。
あーあ…俺、自分でやっちゃったよ。
「ごめん」
「…ううん、琉は違うのに…」
「杏、俺が怖い?」
「怖くないよ!! …だけど、体が勝手に…」
俯いた杏はシーツをキュッと握った。
「琉は…違うのに…」
杏から聞こえてくる言葉は嬉しかったが、体だけでも反応されたのは思ったり悲しかった。
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