溺愛男子


「何? 母さん、知り合い?」

「母さん…?」



 この男の人のお母さん…!?



 え、親子!?



「さっき私が家に連れてきたんだけど…逃げちゃって」

「公園で寝てたぞ」

「え…、と…とにかく上がって!!」



 女の人に背中を押されてまたリビングに入った。




 今度は優さんは部屋にいなかった。




「親父は?」

「書斎にいるわ」



 …じゃあ、優さんはお父さんなのかな。




 ソファに座らされて話を聞かれた。




「―――ということです…」

「ぶっ!!!」




 男の人は私の話しを聞くと大爆笑を始めた。




「ひっでぇ初日だな!!」

「…琉! 失礼でしょ!!」



 笑い話にしてくれて良かった。



 同情されるよりはいいかも。