学校に着いて教室に入る。
昨日の女子から睨まれていたけど無視。
その中の1人が私に近寄ってきてやっと私も目を上げる。
「何?」
「琉君は?」
「休みだよ」
そう言うと顔色一つ変えずに私に向かって信じがたい言葉を放った。
「ごめん」
「…え?」
「……やりすぎた」
名前も知らないクラスメイト。
知ろうともしなかったけど。
「…なんで…急に」
「…私、あんたに妬いてたのかも。誰にも負けないくらい琉君が好きなのに、急に転校してきたあんたなんかに取られるのが悔しかった」
…目の前で話すのは紛れもなく恋してる女の子だった。
1人が謝りだすと他の女子も私の周りに集まってきて同じようなことを言う。
「…琉君に大切にされてるのを見ると悔しかった」
「負けたくなかった」
みんな琉が好きで取ってしまった誤った行動。

