「おはよ~」
「…はよ…なんでいるの」
「琉大丈夫かなと思って」
「風邪移るから帰れ~」
傍に置いてあったマスクを着けると私に向かってそう言う。
昨日は泊ってけとか言ってたくせに。
「もうすぐ学校行くから! 琉はおとなしく寝てて?」
「はぁ!? 1人で行かせられないし」
たぶん琉なりに心配してくれてる。
昨日の女の子たちでしょう?
「大丈夫だよ」
ホントに。
私は琉が味方でいてくれれば本当に十分。
琉は私の心を確信したように力なく笑うと頭を撫でてくれた。
「なんかあったら電話しろよ?」
「何もないから大丈夫!」
私も笑って琉の鼻を軽く押した。