朝、いつも通り顔を洗って朝食を適当に取って家を出た。
通常より少しだけ早い時間。
琉の家に行くから。
朝早くにお邪魔しちゃ悪いかなと思ったけど、莉子さんには許可も取ってあるし。
そんなことを考えながら歩くと早く着いた気がする。
チャイムを鳴らすとすぐに莉子さんが出てきて、琉の部屋に通してくれた。
「琉…? 入るよ」
部屋に入るとまだぐっすり寝てる琉。
昨日より顔色も良くて、息も上がってない。
近くに寄ってフローリングに座ると床の冷たさが伝わってくる。
「ん…母さん?」
「…杏里だよ」
「……あ、杏!?」
目を擦っていた琉は勢いよく起き上がった。