「眠いでしょ? 薬だけ飲んだら寝よ?」

「……あぁ」



 水と薬を渡して飲ませている間にケータイをなんとなく開いた。





 『新着メール1件』



 そう書かれたディスプレイをクリックしてメールを開いた。





 『工藤聡志だよ。勝手にケータイ借りてメアド交換しちゃった♪ 気軽にメールしてね! ケー番も教えてもらっちゃった~』



 そう打たれたメール。



 工藤聡志って…さっきの男の人だ。




 …何勝手にやっちゃってくれてんの?




 失礼にもほどがある。




「どうした?」

「ん? あー…なんでもないよ?」

「…ふぅん……なんかあったら言えよ?」

「うん」



 琉は辛そうにしながらも私に笑顔を向けてくれる。




 なんだかすごく安心できた。