「…なんか男物の香水くさい…」
「…そう? お客さんじゃない?」
「コンビニで客の匂いは移りにくいだろ…」
熱っぽい声で腕を自分の額に当てながら言う琉。
…なんでばれちゃうのかな…。
「ごめん、先輩の誘いで断れなくて……」
「…合コン?」
「うん…でも! 誰ともメアド交換してないよ」
「でも何か嫌だ…」
琉は私が莉子さんから預かってきたお粥を取って食べ始める。
大きい口が開けないのか小さな口で黙々と食べる琉は子供みたい。
「…食いづれぇ…」
「…食べさせろと?」
「頼んだ♪」
別にいいんだけどさ…。
琉からスプーンを受け取ってお粥を一口分掬い取って琉の口に運ぶ。
ニッと笑っておいしそうに食べる琉。
「おいしい?」
「さっきよりうめぇ」
「変わらないよ(笑)」
全部食べ終わった琉はもう一度ベッドに横になる。

