急いで琉の家にお邪魔して部屋に入った。
「…莉子さん! お邪魔します!」
「あ、杏里ちゃん~。琉は部屋で寝てるわ。夕飯持って行ってくれる?」
「はい!」
莉子さんに琉の夕食を受け取って階段を上る。
途中で優パパに会って「お邪魔してます」とだけいい、琉の部屋に入った。
「琉~…? …寝てるし」
顔を赤くして口元まで布団をかぶって寝てる琉。
黙ってれば可愛いのに。
傍に近寄って夕食のお粥をテーブルの上に置いた。
「…ダルそう」
そっとおでこに手を当ててみる。
まだ結構熱いな…。
すると私が触ったからか目を開けた琉。
「…杏…? バイト遅かったな…」
「うん、ごめんね?」
合コン行ってたとか…言えないよ。
だけど、熱があっても琉は鋭い。

