「今、杏里ちゃんといい感じなんだから邪魔しないでよね」

『はぁ!?』



 急に変な誤解を招くようないい方をした工藤さんはすぐにケータイを切った。





「彼氏?」

「ちょ、なんで切るんですか!!」

「今合コン中でしょー?」

「こんなの出る予定じゃなかったんです!」



 私は逃げる様に工藤さんから離れて先輩に帰ると伝えた。





 早く帰りたい!!!




 琉も心配だし……。





 お勘定だけ置いて、個室を出ると後ろから追いかけてくる工藤さん。





 なんで来るの!?




「杏里ちゃんもう帰るの?」

「悪いですか? 用事があるんです」