「なんか脅迫っぽいんだけど…」



 杏が見せてくれた手紙の一枚を取って中身を見る。




 明らかに俺が絡んでた。





 杏が1人で放課後、体育館倉庫に来るようにいう手紙。





 それが4,5通。





 全部違う相手らしい(笑)





「…これって俺に見せて良かったんだ?」

「…駄目なんて書いてないし」

「そうだけど…。普通は心配かけたくないとかで見せないものじゃねぇの?」




 俺が少し笑って言うと杏は驚きながらも納得。



「…そっか! 普通そうだよね…」

「まぁ、俺を頼ってくれるのは素直に嬉しい」




 杏の頭をくしゃくしゃっと撫でてから手紙を破った。




「…琉? どこか痛いの? …顔色悪い」

「それ母さんにも言われた。平気」



 そう言うと杏は俺をじっと見てからどこかに行ってしまった。




 放課後は俺が一緒に行って片を着けるか…。




 全く作戦は決めてないが…。