溺愛男子

 部屋を出るとすぐ近くに女の人はいて、こっちに駆け寄ってきた。



「似合う~♪ 今日は遠慮せずに泊って行ってね」

「え…悪いです」

「でも、鍵がないでしょ? 女の子を野放しになんて出来ないわ。優には話をつけてあるから大丈夫よ」



 にっこりと笑うとまた優さんのところに連れて行かれた。





「…泊っても構わねぇけど、大家に言えば鍵開けてくれるんじゃねぇの?」

「あ、そうよ…ね…」



 確かに…優さんの言うとおり。




「私、帰ります! お洋服はまた洗濯してお返しするので!! おじゃましましたッ」




 私がさっきまで着ていた服を取って、挨拶をしてから急いで家を出た。






 …あんな親切…私にはもったいない。





 こんな綺麗な洋服を貸してもらって、その上泊らせてもらうなんて悪過ぎる!!





 途中で見つけたコインランドリーに寄って借りた洋服を洗った。




「ふぅ…」