溺愛男子

「…冬にしちゃ薄着ね…風邪引くといけないから着替えましょ」



 そう言って私を引っ張る女の人。



「…でも…」

「優のことは本当に気にしなくていいから! 優、いいでしょ?」



 優と呼ばれた男の人は表情一つ変えずに頷いた。




 私はそのまま引っ張られて可愛らしい部屋にいれられた。




「娘がいないからレディースは私のしかないけど…」



 渡されたのは温かそうなワンピースにカーディガン。



 すごく女の子らしくて可愛い。





 こんなのは着たことがない。




「私は外に出てるから着替えたら教えてね」



 女の人はそう言うと部屋を出て行ってしまった。






 あんなに親切にしてもらっていいのだろうか…。




 そう思いながらも好意に甘えて着替えさせてもらった。