家族☆ごっこ★

悪戦苦闘しながらおんぶを覚えた。

お尻を信之介のちっこい足で蹴られる。

「痛いじゃん。やめてよ。」

「バブバブ…!!」

御機嫌のご様子。

こいつもかなりの俺様っぷりだね…。
「にいちゃんとおんなじで先が思いやれるわ。」

テーブルにお皿とお箸とコップ
後は 光の帰りを待つだけだ。


まだ帰ってこないか・・・・・。


そのうち信之介が静かになったからそのまま
イスに腰掛けて宿題を片付ける。
私は進路どうしたらいいんだろう。
光はどうするのかな。

父親って人と話もしてないし 向こうが
どう考えてるなんてこともわかんないし……。

勉強は好きじゃない。
ずっと就職するつもりだったし……。

「ふぅ・・・・・。」

時間が静かに過ぎて行く。

こんな毎日がずっと続いてくれたらいいのに。


しばらくして
光がドアを開けて入って来た。