家族☆ごっこ★

「じゃあな~早く合流しろよ。」
軍団は走り出した。

その後を

「ちわ!!」と大声をあげる部員たちが
私たちを追い抜かして行った。

先輩の手はまだ私の腕を支えている。

「頑張れよ~~。」

団体の足音が小さくなってやっと顔をあげた。


ふぅ・・・・

ふり向いたけど光はわからなかった。

「大丈夫か?」

「あ すみません。あんまり男の人の団体って
恥ずかしくて・・・。」

「あの団体だしな。」

先輩の横顔って本当に大人だ。


光とは全然違う世界の男・・・・・。


「行こうか。」

やっと先輩の手が離れて歩きだした。

地下鉄の入り口につくまで ここの店の焼きそばがうまいとか
ここはデザートが豊富とか 先輩は話題が豊富だった。

私は
「へ~~。」とか「うわ~。」とか

「ね 今度一緒に食べようよ。」
先輩の突然のお誘いに 目が丸くなった。