「おまえさ何もわかってないよな。
あんなこと女に言われて　ギャラリー前で恥かいて
さらに三年にまで怒られてさ　あの先輩がこれから
どうなると思う？
おまえに矛先向けられない分　公平だろうよ。」


一瞬頭の中の整理ができなくなった。

「何で・・・。」

「だからさ　それでなくても公平にはあたりが
きつかったのに　公平に恥かかされたって思うだろう？
帰りはめっちゃ公平　睨まれてたし…
ああいうイジメみたいなもんはとりあえず後輩としては
耐えるしかないんだよ。
琴子にはわからないかもしれないけどさ
耐えるしかないってこともあんだよ。」

「じゃあ私　余計なことしたってこと？」

「ある意味…そうだと思うよ。
俺が公平なら…参ったなって思うな。」

頭が混乱してた。

「だってあの二年　委員会だったのに彼女と
いちゃついてたって…私見てたから…
可哀そうで……。」

「んなのしょっちゅうだって。
先輩ってやつらの理不尽さなんて。」

「言ってる事間違ってないのに？」

「間違ってないから…ストレートすぎて
先輩は撃沈した。誰もがそう思っても口に出せないことで
って言うか　言っちゃいけない事なんだよ。」

情けなくなってきて涙が落ちてきた。

「だって…だって…ﾋｯｸ　ﾋｯｸ…。」

光がビックリしてるのは見えたけど
それ以上に余計なことをしてしまったと思うと
申し訳ない気持ちで一杯になった。