「ただいま。」

光の声がしたけど なんとなく顔をあげられず
フライパンを凝視していた。

「信之介ただいま~~いい子してたか?」

「バブバブ。」
四つん這いになってもうすぐハイハイしそうな勢い。

「おかえり・・・・。」

慌てて目をフライパンに戻した。


光は手を洗いにわざわざキッチンのシンクで洗いだす。

「洗面所でしてよね。」


「あ ごめん 肉が焼けてんのかと思ったら
フライパンか?」

もう ドキドキで顔があげらんない。

「琴子~~やってくれたよな。」
光の言葉にすぐに反応した。

「ごめん ほんとやっちゃったよね~~~。」

「ありえないからな。先輩にあの口は。」

「そうなんだけどね あいつムカついてさ。」


私は光の目を見ずにとりあえず食事を運んだ。

「みんなビックリしてたし。」

光が席についた。

「ビックリ?」
ちょっと待てよ・・・・。
またスイッチがはいっちゃったみたい・・・・。